2014年公共労秋年末中央委員会開催報告
10月12日から13日にかけて、ホテルアウィーナ大阪に中央委員13名(総数15名中)延べ29名の参加者で中央委員会が行われました。
最初に佐々木中央執行委員長のあいさつがあり、続いて駒宮書記長から年末年始勤務手当及び早出手当問題についての提案がありました。
1 協議事項
(1) 年末年始勤務手当及び早出手当問題について
年末年始勤務手当早出手当問題については、これまでの取組み、取組みから得られたことを説明し、今後の闘い方について提案がされました。
@ 定期大会以降の取組
ア 署名の取組みと支部団交
各支部で「年末年始勤務手当と早出手当の廃止撤回の上申を求める署名」に取り組んで、1135筆の署名を集めたこと、これは病院の組合員総数775名(2014年8月時)を大きく上回るものであったこと、
その署名数を背景に支部団交を行い、病院側を追い詰めることが出来た。
イ 本部前の決起集会と本部団交
共済組合本部前で昼休みに決起集会を行い、27名が参加。各支部から要求を寄せ書きにして持ち寄り要求を訴え、
日本医労連からも街宣車で応援に駆け付けてもらい、理事者に対するシュプレヒコールを行った。
午後からの本部団交でも1135筆の署名の力は強く、職員の多くが廃止に反対していることと、
支部団交で病院側が「廃止に同意をした覚えはない」という回答をしていることから、
最早、理事者側の手当廃止の理由がなくなっていることを追及した。
A 取組みから得られたこと
組合員数を大きく上回る署名を得られたことで、公共労組合員だけではない病院職員が、この二手当の廃止に反対であること、
支部団交では病院長はじめ病院管理者側も「この二手当の廃止に同意をした覚えがない」と言っていること、
そしてこれらのことからも理事者側の廃止理由の根拠が失われていること。
もはや、病院管理者や職員の反対を無視して廃止を撤回しない理事者の姿だけが浮き彫りになっている。
B 今後の闘い方について
定期大会で既にストライキを含めた闘争を行うことを方針として決めていること、9月12日の本部団交前に「9月12日の本部団交に向けて」を通知し、「公共労としては、定期大会時の運動方針で協議したとおり、この問題について解決が得られない場合は、
「ストライキを含む闘争」を行うことを理事者側に対して表明することにする。」としていること
「ストライキを含む闘争」を具体的にどの様な形で取り組むのかについては、「10月12日〜13に行われる中央委員会で協議して決定したいと考えています。」とお知らせしている。
これらの経緯から、この中央委員会で「ストライキを含む闘争」の具体的な提案が行われた。
ア ストライキの日時
2014年11月13日(木)
秋年末闘争の本部団交11月12日(水)の翌日。
イ 闘争行為の形態
始業時から2時間の全面ストライキ、及び年末年始の出勤拒否
ウ 上記2点を各支部で病院側に通告し、10月中に支部団交を行う
各支部からの意見としては、
→始業時からでなくても終業時2時間でもいいのでは?
→全面ストライキとあるが、保安要員を出してもいいのか。
→全面ストライキは厳しい、指名ストライキなら出来る。
→10月中の支部団交は日程的に厳しい
→スケジュール的にかなり厳しい、ストライキを選択した理由は何か
→もっと早く(中央委員会前に)、この話を知らせてもらえなかったのか
などがありました。
保安要員に関しては、病院側から保安要員の交渉が求められるだろう、
保安要員はあくまでも緊急対応であり、通常業務を行う要員ではない。過剰な保安要員を決めてしまっては、
ストライキの意味がない。目安は休日の人員になるだろう。
10月中の支部団交は日程的に厳しいこと、もっと事前に各支部に図れなかったことについては申し訳ない。
本部での窓口折衝が再三要求していたにも関わらず、10月9日(木)まで行われなかった。
窓口での提案次第では、今回の提案は変わったものになる可能性もあった。
この提案は、今日の午前中の中執会議で協議して決めた内容である。
「10月中に支部団交を」としたのは、11月6日(木)に病院長会議があり、そこには理事長も出席する。
したがって、病院長が理事長に対して意見することが出来る最大のチャンスとなる。
この病院長会議前に各支部で団交を行い、病院長会議で病院長から意見をいう。
つまり、「病院では公共労がストライキと年末年始の出勤拒否を通告してきている。
この事態の収拾を図るべく、理事者として対応をして欲しい。
年末年始と早出の勤務に報いる手当の支給が必要だ」と言わせるためである。
ストライキについては、もう10数年取り組んでいない、どこの支部も何をしたら良いのか分からないだろうから、
週明けには各支部宛てにスケジュール等の指示文書を出したい。
また、年末年始勤務拒否においては、11月12日の本部団交までに決着が図らなければ年末12月の勤務割が行われている関係で年末年始勤務拒否闘争にも突入していることになる。
なぜ、ストライキなのかは、他にも考えられない訳ではないが、今回は組合員全員でできる闘争形態をとったということ
と説明をし、理解を求めました。
なお、佐々木中央執行委員長から「5年間の想いを何らかの形でぶつける意味でストライキを提案したので、しっかりと意思統一を図りたい。
今後ストライキ等については、第2、第3と続くことも予想されるが、まずは、この1回目のストライキを行う。
公共労全体が一致団結して行こう」という発言もありました。
今後の体制としては
・今日決まったことを職場集会で組合員に伝えること
・ストライキ集会の会場を確保すること
・10/20〜24にストライキ決意表明投票を行う
・10月中に病院に対し、ストライキと年末年始勤務拒否を行うことを通告し、支部団交を行うこと
・保安要員交渉は病院側から申し入れがある。各部門ごとにメンバーを選出しておく。
・名簿を作り、参加者を確認する、ストライキ後に病院側とも確認するために必要になる。
などがあり、各支部あてに文書で通知することにしました。
☆年末年始勤務手当と早出手当問題については、全員賛成で可決されました。
続いて、駒宮書記長から「2014秋年末闘争方針(案)」「2014秋年末統一要求(案)」の提案が行われました。
(2) 秋年末闘争方針(抜粋、重点課題、新たな要求や変更したもの)
@ 生活を守る賃金改善
ア 年末年始勤務手当・早出手当廃止反対に取り組み、ストライキや年末年始出勤拒否などの闘争体制を組んでたたかう。
イ 人事院勧告による「民間との地域間格差と高年齢層の格差を見直すための措置」に基づく、給料全体の2%引き下げと50歳代後半層を最大4%引き下げることに反対
A 増員・労働条件改善
ア 看護の質・内容をよくし、働き続けられる職場とするための取組強化として、看護師が気軽に話し合える場をつくる。
イ 超過勤務手当の不払いをなくすなど、労働基準法違反をなくす運動を強め、主任や師長への労基法遵守を徹底させることを要求する。
B 権利の擁護
ア 各病院長や支配人に対し、ハラスメントを職場から廃絶することを宣言させるとともに、第三者機関の設立を強く申し入れする。
C 組織の強化
ア 組織強化の一つとして、非組合員や非常勤職員に対する働きかけを検討する。
イ 支部体制の強化の一つとして、支部の学習会を行う。
ウ 女性部の確立、来春には女性部集会を実施する。
エ 看護部の組織化を各支部でも図って欲しい。今後、看護部としての活動を検討する。
オ 青年部活動として、新入組合員の勧誘などに力を入れる。
カ 医労連共済の取組みを強化する。
(3) 秋年末統一要求
(抜粋、新たな要求や変更したもの)
@ 賃金改善要求
ア 超過勤務手当に使用する年間勤務時間数の算定に関する要求
イ 放射線取扱手当について、被爆を抑える安全管理の徹底の要求
A 労働条件改善要求
ア 院内保育所の設置とその充実を図るための要求
イ 子どもの看護休暇の対象者の拡充
ウ ハラスメント防止において、外部に第三者機関を設け、相談窓口の設置の要求
エ 退職者に対する福利厚生の充実の要求
オ 支部・宿泊施設においても労基法を遵守するように指導を行うこと
各支部からの意見としては
→パワハラ対策の各支部でのアンケート調査はどの様に進めて行ったらいいか。
パワハラに関しては、そのケースによって対応が異なるので難しい。しかし、現実にパワハラで苦しんでいる組合員を放っておけないということで、今回の通知を行ったものである。
具体的な案件があがった時には相談してほしい。支部では、まずアンケートをやる、ということをお願いしたい。
(4) その他
・「人事院勧告による「民間との地域間格差と高年齢層の格差を見直すための措置」に基づく、給料全体の2%引き下げと50歳代後半層を最大4%引き下げ」については、2014年4月以降の給料の引き上げと一時金の月数増と同時に提案されてくる可能性があるので、秋年末の提案時に協議するが、各支部でも予め、協議しておいて欲しい
・院内保育所の充実を要求していく上で、実際の保育所の職員の労働条件を確認する必要がある。おそらく、劣悪な条件ではないか?そんな状態なのに充実だけを要求する訳にはいかないので各支部でも病院側に確認して、書記局に状況を報告して欲しい。
☆「2014秋年末闘争方針(案)」「2014秋年末統一要求(案)」は全員賛成で可決されました。