公共労速報262

第2回本部団交

現場の声こそ真実だ

 公共労は11月14日に2017秋闘第2回本部団交を行いました。全支部から19人が参加しました。2017統一要求書への回答は回答指定日の11月9日に本部からありました。 回答書の限りでは、春闘や昨年秋闘時となんら変わらず「苦労は理解はしている」などの発言とは裏腹に不誠実な回答と言わざるをえません。
 第2回本部団交では、前進のない回答に対しても繰り返し粘り強く現場の声を届けることを重視しました。

いつまで9回10回を続ければいいのか

〜夜勤回数問題〜

 今年の4月に例年より採用を増やしたということでその成果が上がっているのか、直近の夜勤回数を本部側から資料として出させたところ、 2017年度平均で明らかに9回10回の人数は増えています(グラフ参照)。
右グラフ注釈

〇理事者資料に基づきグラフ化
〇2015年のデータが手元にないため抜けています。
〇中国は2017年度で数字上は減っていますが実情は変わっていません。
 これについて認識を質すと、「9回10回は確かに増えているが、7回8回は減っていて二極化している、 時短や夜勤免除者が増えているからではないか。」と回答。実際、現場でも育休や介護休暇を取得する人が出て回数が増えたという状況もあります。
 ワークライフバランスという観点からも育休や時短者が増えるのは歓迎しますが、今の人員では夜勤ができる人にしわ寄せが来て、 9回10回をやらざるを得ないのが実情です。 看護師からは「患者は高齢化し認知症患者も増えている、休日は夜勤2人体制でナースコールが同時に3個鳴って一人を放って置く状況に。 それで患者さんが転んで怪我でもしたら訴訟問題になる。」と改めて夜勤の大変さを訴え、 「事実として9回10回があるのだからその労働に報いてせめて手当を増額してほしい。」と強調しました。
 理事者は、夜勤回数対策は人員増であることを基本としつつも、 「単純に人が増えれば良いという訳ではない、現在対策を検討中だが一朝一夕にすぐに成果は出ない」とし、 「いつまで待てばいいのか」との看護師からの悲鳴のような質問にも「いつとははっきり言えない」と回答をにごしました。

労に報いる気はあるか

〜早出手当・年末年始勤務手当〜

 調理師からは「最近は給食の個人対応も増えてきていて、何か間違いがあったら大変だと暗いうちから来て仕事をしている。 その労に報いてほしい」と訴え。また通常勤務者には削られたままの年末年始勤務手当について、 「正月に当番が当たったら帰省もできない、それでも患者のために正月に出勤する者に何かしらないのか」と迫りました。
 理事者は相変わらず「国公準拠だから」、「公立共済組合員へ説明ができない」との言い訳に終始し、 前出の二手当やそれに類似したものの復活はありえないと不誠実な回答。 「早出手当」という金額にしてわずかなものが説明できないわけがありません。 「引き続き協議する」との協定に沿って誠実に協議に応じるよう申し渡しました。

近隣の病院では技師には全員支給

〜放射線取扱手当〜

放射線取扱手当は公立共済の病院では、100μシーベルト以上の被ばくで手当が支給されることになっています。 KKRや日赤など他の公的病院でも被ばく線量によらず技師には全員手当が支給されていること、 また近隣の大学病院も全員支給されているケースが多々あることを訴え、 改めて「取扱」手当として技師には全員支給するよう運用を見直してほしいと訴えました。

超勤申請に上限が!?

理事者「事実なら労基法違反だ」

 東北中央病院では師長から「3時間以上は超勤をつけてはいけない」と言われ、 その日につけられなかった超勤分は翌日につけることになっていますが、 毎日3時間を超える超勤をしているので結局申請できないという状況になっています。 理事者は「事実の確認はできていないが、事実なら労基法違反であり、是正されるべきものである」と回答。 東北中央病院支部で引き続き病院に対して是正を求めていきます。
 また、四国中央病院では手術のできる医者を増やしたが看護師が少なくて手術ができない状況に。 手術室の看護師の配置を増やしてほしいと看護部長に訴えると「年休をとっているから増やさない」と言われたことを告発。 理事者は「病院内の配置については病院権限なので本部から口をはさみにくい。」とし、 四国中央病院支部から病院に訴えるよう言うにとどまりました。
 その他昇格基準や、人事評価について実情を訴えつつ要求しました。
〜12月期一時金〜

昨年同額で協定

今後プラスで再協定予定
 2017年度12月期一時金については閣議決定がされていないため、とりあえず昨年と同額(期末手当1.375月、勤勉手当0.85月)、 12月8日支給で提案があり協定しました。閣議決定の後に人事院勧告通り昨年比プラス0.1月(期末手当1.375月、勤勉手当0.95月) で再協定する見込みです。正式に協定し次第、速報で流します。

予定していたストライキは中止

 本日の団交は時間切れで、年休の取得率向上や妊産婦の夜勤免除などを残してしまいました。 これらのことも含めて第3回本部団交に向けて継続協議とするため、15日予定していたストライキは中止とします。
 引き続き各支部で病院と交渉を進めつつ、組合の更なる団結を固めよう!