第3回女性部集会報告

開催日 2017年6月10日

会 場 横浜・新横浜フジビューホテル

母性保護って大事!女性も男性も生き生きと輝いて働きつづけよう
 第3回女性部集会を新横浜フジビューホテルにて開催しました。
 今回は2支部と書記局の計6名の参加(東北1名、中国3名、書記長、書記局)と少人数でしたが有意義な討論と交流を行いました。
 集会テーマは昨年に続き「母性保護って大事!女性も男性も生き生きと輝いて働きつづけよう」と題し、 主に「母性保護」「生理休暇の大切さ」等を学び討論で深めました。

1.母性保護について

 はじめに、桜井中執から、医労連「2017年版女性の権利ノート」や、 全労連の女性労働者の労働実態や妊娠・出産・育児に関する実態調査をもとに、 母性保護の基本や現状、また女性の権利や母性保護を勝ち取ってきた歴史にについてお話しをしました。
 女性は生まれながらにして、生命を生み、育てる「母性」という「特性」を持っている。
 「母性保護」とは、母性を社会的に保障することであり、個人個人の努力で守るというものではない。 生理休暇は職場環境のバロメーターである。生理休暇は85%の女性が取得できていない。
 特に、看護師など休みがとりづらく重労働の職場でこそ生理休暇は必要。 看護師は妊娠中の時間外労働免除や夜勤免除が他の職種と比べても取得できていない。 「切迫流産・早産」の経験がある人が、全職種では4人に1人の割合だが、看護師は3人に1人ととりわけ高い。
 母性保護の権利は戦前から女性の闘いで勝ち取ってきたものである。
 ところが、戦後の高度経済成長とともに、「男女平等」を口実に母性保護の権利(特に生理休暇や夜勤免除等)が攻撃され続けている。
 今、過労死ラインを超える時間外労働の上限規制などで、ますます長時間労働化が進められ、母性保護どころでなくなっている状態。 年休取得、生理休暇取得など、しっかり権利を活用することが権利を護る最大の闘い。
 どうしたら生理休暇がとれる職場になるか、職場で、女性の権利ノートも活用して学んで話し合ってほしい。
 参加者からは、
「“生理痛が痛くないから大丈夫”ではなくて子宮の位置異常をひきおこしやすいなど、 生理痛がひどくなくても休む必要性をみんなに伝え声を出していきたい」、
「女性の医療労働者の歴史についてどんなことがあって闘ってきたのか、 労働者の団結力、勝ち取ったものが理解できた。自分たちも頑張りたい」、
「前回の時に比べて、理解できることも多くあり、更にわからなかった事を知ることができた。」
 等々感想が寄せられました。
生理休暇って必要ないの?

月経前後の労働が体に与える影響

ここでちょっと学習
  • @作業能力の低下、疲労が高まり、病気やケガの危険。
  • A過酷な労働は月経に伴うからだの症状を重くし、腰痛、出血量を増やす。
  • B月経困難症や不妊の原因になる。
  • C手当が不十分だと月経後に病気を起こしやすくなる。
いつまでも健康であるために、生理休暇をとることが必要です。

2.全体討論

 続いて、「生理休暇をどうしたら取得できるのか」を中心テーマにして、 駒宮書記長に助言をいただきながら全員で討論をしました。
 駒宮書記長からは、「看護師さんなど医療職場の人たちは、産休に入る直前まで夜勤を したり、生理休暇もほとんどとれず、自分の健康、母性保護を後回しにしている現状がある。 働いている本人も、周りも、今の現状をなんとかしなければという認識に立ってもらいたい」とお話しがありました。
討論では、「昔は生理休暇も取得できたが最近は誰も取得していない、勤務が組まれているので突然は休みにくい」、 「どうしても生理でつらくて出勤できないときは、年休で休む」等現状が語られました。 生理休暇を年休に代えてしまうのは、そもそも年休が完全に取得できていないからであり、 年休を完全に取得できていれば、生理休暇だけでなく、病休や子の看護休暇など必要な特別休暇を取得しようという気持ち になるはず、この秋の年休取得キャンペーンはそういう意味でも大事だと議論になりました。 参加者からは、「女性の権利を守ることや、制度を知ることは大切なことだと思った」 「女性の権利について周知が必要なのだと思った」、 「もっと年休をとって(自分から希望を書いて)自分の健康、家族と過ごす時間を大切にもちたい。」 等々感想が寄せられました。

3.夕食交流会〜中華街のコース料理に舌鼓〜

 夕食は横浜中華街に移動してフカヒレの姿煮やアワビなど中華のコース料理に舌鼓を打ちつつ、 和気あいあいと交流しました。
 食後は中華街で買い物や山下公園の散策など横浜の夜を満喫しました。
レンタルチャイナドレス。
サイズが…(汗)
着られたのは1人だけ。
ということで
着たつもりでポーズ(笑)

5.まとめ

 昨年に続き、「母性保護」、特に「生理休暇の取得」を中心に深めた集会でした。
 生理休暇は年休と同様に、労基法に罰則つきで定められており、その点、他の特休にも増して堂々と取得していいものです。
 しかし現状は、「請求すらできない」という状況で、他職種の人には大変驚かれるそうです。
「生理休暇そのものを知らない」、「他の人も取得してないので請求できない」、「突然休んだら他の人に迷惑がかかる」…。
 目の前の仕事に振り回されているうちに、生理休暇の請求すらできない職場を当たり前だと思ってしまっていませんか?
 今回の集会では、あらためて、母性保護の大切さ、権利を行使し守っていくことの大切さをみんなで学び考え、 「このままではいけない」という思いを共有することができました。
 ぜひ職場で、2〜3人からでも「母性保護」について話題にし、ちょっとでも立ち止まって考える時間をとってほしいなと思います。
 職場の中に「なんとかしなくては」と思う人を増やすことが、実は職場改善の一番の近道かと思います。
 今後、「母性保護」のことを職場で話題にできるようなニュースなど発行していきたいと思います。(桜井)